オルソケラトロジー
オルソケラトロジーとは
オルソケラトロジーとは、一般的なコンタクトレンズとは異なり、特殊なデザインの高酸素透過性コンタクトレンズを寝ている間に装用する事で、睡眠中に角膜の形状が正しく矯正され、日中を裸眼で過ごすことができる近視矯正方法です。
アメリカでは30年以上前から、研究・処方され、現在、アメリカ・ヨーロッパ・アジアを中心に、世界各国でその安全性と有効性が認められ、実施されております。また、日本でも2009年に厚生労働省に承認されております。
当院採用レンズ(ブレスオーコレクト)の特徴
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日本人に多い角膜に合うよう特別にデザインされた日本人向けのレンズです。
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瞳に必要な酸素を取り入れる量が、現在承認を受けているオルソケラトロジーレンズの中で最も高く、睡眠中も角膜へ十分な酸素が供給できます。
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東レのしなやかで、割れにくい素材を使用しています。通常のハードコンタクトレンズより、 装用感がより良いものとなっています。
処方の流れ・料金について
1. 適応検査 3,000円(税込)
眼の状態がオルソケラトロジーに適したものかどうかを調べます。
2. 装用テスト(トライアルレンズの試着)5,000円(税込)
7日間まで装用レンズを貸出いたします。(保証金として片眼15,000円、両眼30,000円が必要ですが、トライアルレンズ返却時に全額返金致します。)
3. レンズ注文
7日間装用後、眼の状況を確認し問題なければ、レンズの注文を行います。
レンズ料金
通常料金:片眼90,000円 両眼180,000円(税込)
学割(18歳以下):片眼80,000円 両眼140,000円(税込)
4.定期診察 3,000円(税込)(受診一回につき)
レンズ購入後2週間後、4週間後、8週間後の診察が必要となります。その後は、約3ヶ月に一度の受診となります。
オルソケラトロジーの利点
1. 手術不要
レーシックなどと違って、手術が必要ありません。やめるとほぼ治療前の状態に戻ります。
2. 日中は裸眼で過ごせる
スポーツをよくする方、点眼をする必要のある方、お化粧直しをする女性の方などに特にオススメです。
3. 小児での近視抑制効果
子どもの近視に関する研究が進み、眼軸(眼球の長さ)が成長に伴い伸びることが原因であることが分かってきました。子どもにオルソケラトロジーを行うことで、その眼軸が伸びることが抑えられることが分かり、近年では子どもの近視治療として行われるようになりました。その根拠となったいくつかの有名な臨床研究についてご紹介します。
香港スタディ (Cho医師, 2005年)
香港の小児35人にオルソケラトロジーを処方し、過去に眼鏡の処方を受けた35人の小児のデータと比較しました。この結果、2年経過時にオルソケラトロジーのグループが眼鏡装用グループよりも平均で46%程度近視の進行を遅らせていることがわかりました。
USAスタディ (Walline医師, 2009年)
アメリカの小児28名にオルソケラトロジーを処方して、過去の研究から単焦点ソフトコンタクトレンズを装用していた小児のデータと比較しました。オルソケラトロジーグループは単焦点ソフトコンタクトレンズのグループと比較して約56%近視の進行が遅くなったことがわかりました。
日本スタディ (Kakita医師, 2011年)
日本の小児42名にオルソケラトロジーを処方して、眼鏡グループの50名と比較しました。この研究ではオルソケラトロジーグループは眼鏡装用グループと比較して約36%近視の進行が遅くなっていました。 オルソケラトロジーは医療費控除の対象となります。
4.オルソケラトロジーは医療費控除の対象となります。
ただし、確定申告が必要となります。医療費控除の対象は、1月1日から12月31日までに支払った医療費の総額です。
控除額=(その年中に支払った医療費の総額)-(保険金等で補填される金額)-(10万円または所得金額の合計額の5%いずれか少ない方)